不快の器と愛情の器

スタッフのMです。
この時期特有ですが、寒暖差が激しい!
夏の疲れがとれないまま、秋は運動会や文化祭などの行事が続きます。
行楽日和と言われて、出かけないともったいない気も^^;
乾燥も激しく、日が落ちるとグっと冷えますので、体調にはくれぐれもご注意を!

さて、読書の秋。
先日入手した「愛着障害・発達障害」に関する本を読んでおりますが、いろいろと響く箇所がたくさんありました。
また、まざーずかれすでもお話ししていこうと思います。
前回の「幸せホルモンで楽しく子育て」でお話しした内容とも関連してきますが、今日は「不快の器と愛情の器」について。

不快の器というのは、生れ持って「ある」そうです。
痛い、怖い、イヤなこと、いわゆるストレスがどんどんたまる場所で、そこがあふれると「キレる」という行動につながります。
原子感情で自己保全、防衛本能が働くと思っていいでしょう、命の危機を感じるとき、生きていくためにには何とか不快を打破しなければならず、窮鼠、猫を噛むという状態になるんだろうと推測します。

この不快の器に対して、「愛情の器」というのは、作らないと「ない」そうです。
この愛情の器に「愛情」が溜まっていき、行動するエネルギーとなりますが、この器がしっかりできていないと問題行動につながります。
この本では、愛情の器をモデル化して、それぞれのタイプによって問題行動に対するサポートが書かれてあります。
そもそも器がないほか、器の底に穴があいていて溜まらないタイプや入り口が狭い、フタがあるなど。

この「愛情の器」、やっぱり大きくてたくさん溜めておけて間口も広くて、ドドーっとそそげる器がいいですよね!
この器に満タン愛情が溜まっていて、それが行動するエネルギーになる。
私が思うに、この器は成長とともに大きい器に変わっていくんだと思います。
小さいころは器が小さいので、ことあるごとに充填してあげましょう。
赤ちゃん時代は、抱っこをして目を見て笑顔で声をかけましょう。
お母さんという安心安全な基地ができ、安定した器ができます。

その基地から探索や冒険が始まり、ストレスがかかったら、基地は避難シェルターになります。
命の危機を感じたら避難シェルターがある、という安心から、不快な器があふれることはなくなります。
例え、失敗したり間違ったりしても、「行動」だけを正します。
認められる、褒められる、共有することで、器の大きさもバージョンアップしていき、やがてお母さんがいつもすぐそばにいなくても、その器にたまっている愛情で行動できるようになっていきます。

つまり!

いっぱいいっぱいタッチして目を見て声をかけましょう!
指差しが始まったら「犬がいるね(*1)。かわいいね。」など、感情や気持ちを「共有」して「名づけ」しましょう!
お子さんにストレスを与えないよう、言いなりになるのではありません。
一緒に悩んで、一緒に楽しんで、一緒に感動して、一緒に育っていくつもりで、大切な乳幼児期を過ごして欲しいと思います。

(*1)
いつもまざかれに来ていただいている助産師さん談。
「ワンワン」などわざわざ赤ちゃん言葉を使わなくていいんです。ついかわいくてマネしたくなるような言葉もたくさんあるけど、回りの大人は、正しい言葉に訂正しなくてもいいし、真似しなくてもいい。「正しい言葉で返す」だけでいいそうですよ。
「ワンワンいまちゅねー」→「大きな犬がいるね、ワンワンって言ってるよ。かわいいね。」これだけで随分と語彙が広がりますね。
語彙数に特化する必要はありませんが、日本語特有の情緒ある丁寧な「ことば」をたくさん教えてあげたいですよね!